弁天さま
駅前「八」福神の写真は、いつも夜のものばかりで、そのうち昼間あたたかそうな光が降り注ぐヤツをとも思っているんですが、今日もまた、夜の弁財天です。
この弁財天は、信用組合の前。
お隣は、以前鮎にだきついているカエルの写真が新聞写真コンクールでいい賞になったオヤジさんがいる糸屋さん。
最近、よく「小さい頃触れて『!』と思った街のにおい」のことを、同じ年代の近所の人と話すことが増えています。
青海はいわゆる「企業城下町」ですが、その社宅のエラい人の子の家に遊びに行ったときに、おやつにケーキが出てきたとか(そもそも、遊びに行ったときにおやつが出ること自体、めずらしい時期ではありました)、ネスカフェじゃないコーヒー、ポットで入れた紅茶とか。
おなじく「糸魚川へお買い物に行く」ということも、心躍り、前の日から興奮するようなイベントで、アキヤマの4Fのグリーンピースが乗ったカレーとか、ヤマシタのソフトクリームとか。そして、この弁財天がたっている場所にかつてあった小八木は、僕らにとっては、いわゆる、初めて遭遇する「ファッションビル」だったようにも思います。
エスカレーターがあるお店で、あえて吹き抜けのあかるい階段を上ること。それがなんだか誇らしげに思えた、なんとも安上がりな中坊の頃の自分。でも、決して狭い世界以外を拒否していたっていうわけではなく、普段触れることができる世界が狭かったというだけのこと。それだけに、触れるものすべてで世界が広がっていくあの感じは、今となってはとても贅沢だったように思えるのです。
3/20追記
上でちょこっと紹介している「糸やさん」に、その後のことを教えていただきました。
朝日新聞へe-mailで送られ、本紙にも掲載された「アユ、君を離さない」という写真は、その年の年間優秀賞のEメール賞に輝き、朝日新聞報道写真集(2005)に採録されて、まるまる1ページ掲載。さらに裏表紙べろのところにまで乗るという、2004年の「代表選手のひとつ」にまでなってしまったとのこと。久しぶりに写真も見せていただいたけど、あらためて、すごいです。図書館などで見かける本だと思いますので、ぜひ写真も探してみてください。ついでに、鮎釣りする川としてはちょっと変わった川だと思うので、姫川にも、ぜひ(笑)。
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