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2023年9月10日 (日)

そのまま引き継いでいくということ

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 今日は、市民会館で県スポーツ協会主催の「地域ミーティング in 糸魚川」という催しがあり、顔を出してきました。
 テーマは、中学校の部活動を学校から地域の活動への移行について。学校の先生方の負担(というより「こどもたちのフリーライド」)をどう減らすかという観点だけでなく、ちっちゃい子からお年寄りまで、そして学校をまたいだエリアで、いろんな縦横の交流で成立する、地域の間口の広いスポーツの環境をどう作っていくかを考え、そのピースのひとつとして「中学生の課外活動としてのスポーツ」を考えるというかなりゴツいテーマ。

 中学校の部活動は、指導いただく先生の問題以外にも「コドモが減ることで人数が足りなくて学校単位ではチームが成立しない」状況がどんどん進み、市内では今のところ「糸中以外は著しく種目の選択肢が小さい」状況。ただ、この日のミーティングで示された資料によると、糸魚川市の現在の0歳の子の数は15歳の子の半分弱ということで、これは「15年後には中学生の人数が半分になる」ということでもあります。こうなると、糸中の規模がいまの青中などとかわらなくなってしまうわけで、学校の差も「はやいかおそいか」という状況なのだそうです。

 そうなると「各校横断で合同チーム」という話が出てくるのだけれど、中体連は「上手い子ばかりを集めたスペシャルチームを作るところがどんどん出てくると、スポーツを楽しみたい子たちの機会が奪われる」問題を強く危惧していて、複数学校での合同チームが許される競技がまだまだ少なかったりもするし、自校での活動だと不要な送迎が合同チームだと必要になる、地域の指導者が指導するようになるとどうしても活動は業務終了後になるので、19時頃のスタートになり、場合によっては近くに活動場所があっても送迎などが必要になるといったFixしていくべき諸問題があり、たくさんのことを調整する必要があります。

 この調整のために。
 この日は、移行計画策定の会議を10月頃から4回「公開で」開催し、経過は途中2回開催後に各種競技団体や学校へ報告されるという話がありました。正直なところ、今年から3年間が強く移行を進める期間だということはずいぶん前から決まっていたことなので「なぜこれを去年じゃなく今年やっているのか」という強い疑問はあるのですが、できる限り関与していろんな準備をしていきたいとは思っています。


 僕の子どもがサッカーをやりたいと思ったときに、地域には小学生のチームがあった。だからはじめることができました。
 途中で人数が足りなくなって、市内のもう一つのチームと合併することになったけれど、なんとか小学校のチームは市内にひとつ維持できていて、今でも子どもたちがサッカーをはじめることができています。
 中学生のチームは元々市内にひとつ。部活動としては糸中にしかないので、ほかの3校の子にとってはこのクラブチームがなければ中学校でのサッカーの選択肢はないけれど、ここ数年人数はぎりぎりです。

 僕は「ウチの子のときはあった環境が、出るときにはなくなってしまう」ことがとても申し訳なくて、ちゃんと後の子たちにも環境を残して去って行きたい。そう強く思っていて、学校と「地域のサッカーチーム」をもう少し強くつなげないかということをずっと考えています。

 ミーティングに登壇された村上のNPO法人 希楽々(きらら)の方は本当にエネルギッシュで「自分たちでできることからはじめる」という他を頼りすぎない姿勢はすごいと感じました。一方で、あのみなさんの努力の積み重ねを「総合型スポーツクラブのスタンダード」として「うちのまちにもあんなのつくって」と言ってしまうとゲームオーバーなのだろうな、とも。ある種の特異例であるこの事例は、特異例になってあたりまえの「ものすごい努力と労力」があったからで、決して与えられたものではない。

 行政とむやみやたらに喧嘩するのは意味のないことだけれど、すべて丸投げしたり、やってくれないことに文句ばかり言っているのではなく、できることを自分たちでやるというスタンスは、本当に大切なのだなとしみじみ思う会でもありました。

 そんなこんなで、今日もおつかれさまでした。

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