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2022年5月13日 (金)

げんぶき、ぎんぶき、うるい

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 今日の朝読書で顔を出した教室は、考えてみればとなりの幼稚園の「えほんまま」ではじめて「卒園おめでとう」と送り出した面々。連中ももう6年生か・・・と思うと、紹介も絵本じゃないちょっと大人の本もいいよねということで「レシピ遺産」という上越市・桑取のおばあちゃんたちの地元料理のレシピ本を紹介してきました。

 たとえば、紹介されている細いタケノコ(ネマガリダケ)の味噌汁のレシピは、サバ缶の入るこってり味のもの。
 で、クラスで「みんなの家のは?」と聞くと、サバ缶の入ったタイプはひとりだけで、ほとんど全部の子がそぎ切りのタケノコとじゃがいもとかシンプルな汁でした。この2つのタイプの境界線は今、浦本とか梶屋敷とか、あのあたりにあるらしいんだよね。そんな話ができるのも、地元のレシピだから。

 そして、この本で紹介されているうるいは「げんぶき」という名前でした。
 うちでは「ぎんぶき」と言うのだけれど、この英語の発音記号の æ のような「ぎ」と「げ」の中間のような言い方がどちらよりになるかも地域による違い。バスセンターのカレーもイタリアンも全然地元感がないように新潟も広いわけで、言葉もたとえば横町と新鉄でちがったりもするくらいだし、丹念に採話した地元の昔話では「須沢の昔話」や「田海の昔話」もあったりするわけです。
 こういう地域ごとのちがいはどんどん薄まっていくわけで、お年寄りが亡くなるたびにどんどん消えていきます。やっぱり、ちゃんと聞いてこのしておきたいよね。そんなことを自分で思っているだけじゃなくて、子どもたちにもちょこっと伝わるといいなと思う、そんな田沢小学校6年生での朝読書なのです。

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