稽古を眺める
例によって、時折「オデュッセイア外伝~未来へつなぐために」の稽古にときどきお邪魔しています。
芝居は、なにか心に働きかけるものです。ハッピーになることもあれば、大きく心をえぐられることもある。悲しい思いをしたり、怒ったり。そんないろんなことがあって、でも一番最後、見終わったところで、見終えたひとの心の中になにかの「!」が残ったら、それは幸せな舞台。
ただ、なにかをひっかくということは、演じる人やスタッフにとっても、心を乱されるような働きかけがあるということでもあります。この日も、ずっと熱心にやっている中学生のひとりが「このシーン、大っ嫌い」なんて話しをほかの大人としていました。とても大切な、通らなければいけない場面。でも、その場面に対峙すると、胸が苦しくなる。それだけ、真剣に芝居と向き合っているのだなと、あらためて感じました。
いろいろ話して「でももう私、あそこで泣かないよ」と話した彼女。この先、そこをどんなふうに演じるんだろう。なんだか、とっても興味があるのです。
そして、芝居は舞台の上の人たちだけがつくるものではなく、いろんなひとたちの合わせ技。卓を眺めていると、タイミングをあわせ、いちばんいい形でよりいい音や照明を・・・と台本にどんどん書き込みながら考え、ブラッシュアップを重ねているひとたちの仕事を見てもまた「ああ、マネできない職人芸だなあ」と思う。
すごい仕事、熱い稽古。そういうものをいつも眺めながら、僕は12/10をとっても楽しみにしているのです。
というわけで、チケットも発売になっています。
https://www.facebook.com/itoigawaseinenkaigisho/photos/a.441620949541530.1073741828.439094956460796/491195137917444/?type=3&theater
ぜひ、お越しください。
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