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2012年10月19日 (金)

紅葉

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 ぼちぼち、山は紅葉の季節。小谷の鎌池とか、冷やかしにいきたいなぁとは思うものの、時間やら天気やらのこともあってなかなか見に行けないので、今日は横町あたりの護岸の外側に茂る葉の赤など、載せてみます。
 R8沿いの護岸の外側はほとんど土もなく、潮風ばかりか海水にも常にさらされているのに、こういった蔦の類いだけでなく、けっこう大きな桐の木なんかも生えていて、植物ってタフなんだなぁといつも思う、そんな場所です。

 さて。

 先日、僕が利用しているe-honというネット上で本を注文するサイトからメールが届きました。ここは、amazonなどとちがって、注文はネット上でするものの、受け取りは地元の本屋さんでできるのがうれしいサイト。なじみのお店だと、宅配なんかもしてくれて、とても便利なのです。
 僕は、このサイトのほんの受け取りを、最寄りの銀林書店にしていたのだけれど、メールは「銀林書店が10月末でお店をたたむので、別の本屋さんをご登録ください」というもの。びっくりして、昨日お店にも顔を出してしまいました。

 今のきらら青海の場所にあった頃の青海中学校に通ったコドモなら、帰りに銀林書店に寄って立ち読みしたり、友だちと待ち合わせたりしたことのない人はいないんじゃないでしょうか。店頭にはわざわざ中学生の背負いカバンをのっける台が用意されていて、みんなでそこにカバンをのっけて店内でヒマつぶし。店頭に何十個もカバンが並んでいても、誰も盗んでいったりもしない、のどかな田舎まちの夕方を思い出します。男の子はご近所の名古屋電気さんで、おなじく買いもしないのに釣り具談義に花を咲かせ、こどもたちが貧乏なのをわかってくれているお店のオヤジさんが、安い鮎釣り用の毛針を何種類か巻いて用意していてくれたりと、青中まわりのお店の大人の人たちは、みんなで中学生を楽しくさせてくれていたんだなぁとあらためて思います。

 青中が高畑に引っ越す頃には、僕ももう車で動き回るようになったし、以前のように銀林書店に顔を出すことはなくなっていたのだけれど、それでもずっと「ある」というのはあたりまえのことだったように思う。それだけに、閉めちゃうという話しをお聞きして、とても切ない気持ちになりました。

 田舎町は、店が少ない分、ひとつひとつの店が担っている「なにか」は、相対的にずっと大きい。僕も、ある種の「店」で働いている人間だから、そういう責任感は忘れないようにしたいと思います。
 銀林書店のみなさん、ほんとお疲れさまです。

 なお、お店は10月末でおしまいとはいうものの、後片付けをしながらしばらく(12月半ばくらいまで?・・・とお話しされていました)お店は開けておかれるとのことでしたので、ノートや筆記用具を買うついでにでも、かつての青中生はちょこっと寄られてみてはどうでしょうか。

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コメント

『銀林書店』 なんと懐かしい名前でしょうか・・・

『今のきらら青海の場所にあった頃の青海中学校に通ったコドモなら・・・・・・』
まさしく 私は その年代。

子供の頃の原風景というか、
心に残っている 『あの日々』は 私の宝物です。

青海を離れて ずいぶん年月が過ぎましたが、
西澤さんの 『ぼくのまちのこと』 は いつも楽しく拝見させていただいています。

『銀林書店』 ほんとうに長い間、ありがとうございました。

 どうもありがとうございます。

 あの頃の銀林書店さんといえば、通路にわさわさと中学生が押し込まれていたような印象があります。自分も、あそこで立ち読みした創世記の頃の「OH!PC」とかが、まちがいなく今の仕事につながるきっかけになってますから、なんだか縁だなぁと思ってしまいます。

 ほんとに、長い間ありがとうございました。そんな気持ちになっちゃいますね。

 また、よろしければ、このブログもみてやってください。

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