想定と準備
昨日、出張先から戻ろうとすると、東京駅の新幹線ホームでアナウンス。「北陸地方強風のため、はくたかが運休しております。この列車にお乗りいただいても、金沢まではお越しいただけません。金沢方面へは、東海道新幹線で米原・・・・」とのこと。
羽越本線での脱線事故以来、 海の近くの橋など、風が通り抜けやすい場所の風速が規定を越えると安全のためすぐに止めてしまうようになりました。安全最優先なので、それは仕方がないこと。
「まぁ、ほくほく線の各駅停車はちゃんと動いているだろうし、直江津まで行って、そのあと迎えに来てもらうとか、どうにかしちゃおう」とか思っていたのだけれど、越後湯沢には数時間前に出発しているはずのはくたかがまだいて、ちょうど出発するところ。なんとか、無事帰ってこられました。
で、写真はそのとき糸魚川駅の改札で押してもらったスタンプ。
「事故、手もと金なきため払い戻し不能 糸魚川」と押されています。連休中の日曜日、とつぜんの大量払い戻し。もともとそんなに人がいない糸魚川駅では、お金がないというよりは、手が足りないということだったのかもしれませんが、すみやかにスタンプを押して、「1年間有効ですから、申し訳ありませんがまた後日お越しください」と案内いただいて、戻ってきました。
「こういうスタンプ、ちゃんと用意してあるんだ」
スタンプ一個のことなのだけれど、それでも、「運行トラブルで大量の払い戻し発生、でも、お金や人手の関係で、払い戻しができない。だから、証明のためにスタンプが要る」というのは、そういうシナリオを想定して、ちゃんと用意しておかなければできないこと。
こういう、細かいことの積み重ねが、日々の定時運行の影でちゃんと行われているんだなと、あらためて感心してしまいました。
ニュースでは、「想定外」が繰り返される日々だけれど、どの職場の人も、かなりのところまでは「想定内」として、準備しているんだろうな。でも、それを越えてやってくるトラブルもあるわけで。
時節柄、そんなことを考えながら、スタンプを押した切符の写真など、撮ってみてしまいました。
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