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2008年1月 1日 (火)

あけましておめでとうございます

Img_6283 今年やりたいと思っていることの一つに、「工場の写真を撮る」ことがあります。

 コンピュータ関係の仕事ということで、日々机に向かって働いている自分ですが、実は、僕には、とても強い、職人への憧れの気持ちがあります。

 本を読めば、勉強すれば、できるようになること。それは、それで、大切だと思う。勉強しない人も多いし、スキルアップは、意識してやらなければできないことだから。でも、その一方で、学んでも、手が覚えなければできない、日々の積み重ねの結果で、少しずつ、ほんの少しずつ勝ち取る技術。そういうものに、強く憧れるのです。

 時間はお金で買えない。それだけに、時間をかけて、ずっとそれを続けてきたからこそ、できること。そういう、クラフトマンシップは、もっといい仕事ができるようになりたいという気持ちと、俺はいい仕事をしているという自負。そして、いい仕事をしなければ恥ずかしいという矜持とに支えられている。

 そういう仕事をやりたいと思うし、そういう仕事がなかなかできないことについて、足りなさも思う。僕の仕事の日々は、そんな日々なのです。

 工場は、ものを生み出す場所。ISO9000や作業の標準化もあいまって、以前のように、「ほれぼれするような仕事の先輩」が存在する余地は、減ってきているように思います。創意工夫は、ある意味審査を受けた工程を改変するものでもある。だから、言われたとおり効率的に工程を動かす人が、求められる。でも、その一方で、そういう場にいる人たちが、自分たちの作っているものについて一番よく知っていて、おかしいものはおかしいときちんとわかるようなスキルを持っているからこそ、日本の産業は強かったのだとも思う。やはり、現場には頑固な職人が、必要なのです。

 オヤジも、ジィさんも、そういう工場の「職人」だったからこそ、僕は、そういう人たちに対しては常に頭があがらない。それだけに、逆に工場のラインで働く人を蔑むような人に対しては、ハラがたったりもするのです。特に、ろくにまだ仕事のキャリアを持っていないような若い子たちが、「自分の可能性を信じる」という言葉とセットで語るような、それに対しては。

 仕事にプライドを持つなら、職種にではなく、仕事の内容にプライドを持つべきだし、そのために、いい仕事ができるよう、スキルアップをめざすべきだと思う。逆に言えば、スキルのない人を優遇してくれるような、ボランティアのような雇い主なんて、どこにもいないわけですから。

 そんなこんなで、今日のは自宅のまどから見える、とある工場の遠景ですが、今年は、働く工場の風景も、一つのテーマとして撮っていきたいと思います。もちろん、ほかのなんの意味もないまちのひとこまも、いろいろな糸魚川の顔を切り取ることができればいいなと思いますので、みなさん、期待せずに(笑)、時々お越しください。お待ちしています。

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