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2007年4月30日 (月)

沖からは山頂が

Img_9952 長年このまちに住んでいて、実は海から親不知を眺めたことがありませんでした。東尋坊は遊覧船で下から見上げたことがあるのに・・・というわけで、今年GW中だけ試行されている、親不知遊覧船に乗ってきました。

 コースは、親不知漁港をスタートして、天下の険親不知の大ふところ、小ふところ、大穴、小穴などを見たあと、台場、街道の松を横目に市振漁港まで行ってUターン、今度は、投げ岩、鬼蹴り岩から親不知沖の大きな定置網の周りをまわって、親不知漁港へと戻ってくる1時間ほどのクルーズ。

 10人乗りのモーターボートによる、急ごしらえな感じだけど、はじめて海から見た親不知は、いろいろな発見がありました。

 写真は、定置網をまわっている頃。だいぶ沖に出たので、海岸近くでは見えなかった奥の雪がまだのった山のてっぺんが見えてきました。

 正直なところ、一人3000円はちょっとな・・・と思わなくもないけれど、いい経験したなと思える一時間でした。5/6までだそうですが、興味のある方はぜひ。

 

2007年4月29日 (日)

絵本とともだち!なかよしフェスタ2007ご来場ありがとうございます

Crw_0241_1000 今年でようやく4回目となる「絵本とともだち!なかよしフェスタ」、4/29に無事終了しました。

 ちっちゃい子どもを持ってはじめてわかった、「いつ泣いたり飽きたりするかわからないがきんちょ連れだと、怖くていけない場所がいっぱいある」ということ。独身時代は、コンサートで子どもが泣いたりすると「場所をわきまえろ」とか悪態ついてたもんですが、子連れでもいきたいという気持ちが、わからないではないようにはなりました(もちろん、とはいえ子連れでどこでもずかずか入っていく無神経さに対しては、あいかわらずどうかと思いますが)。

 だから、子どもが泣いても、飽きちゃったからちょっと外に出て、また1時間後に戻ってきて・・・って形で楽しんでも、中から聞こえてくる歌を楽しみながら、明るいロビーで遊んでいてもいいよっていう、ゆるい約束事の中での、構えなくていいホールのイベントになるといいなというのが、このフェスタのねらいの一つだと、自分は勝手に思っています。

 ちょうど、このフェスタの会場「きらら青海」は、ホールのとなりが図書館。スクリーンで見ておもしろかった本を、ホールを抜け出してとなりの図書館で探してみたりできると、この場所だからこそ、出入り自由だからこその楽しさが出てくるんじゃないかとも思います。

 個人的には、ジジィになるころには、地元の昔話をらしく語れるようになりたいなぁとも思うのだけど、この願い、かなう日が来るか。

 というわけで、ご来場のみなさん、どうもありがとうございました。もしかしたら、このブログではじめてかもしれない、自分の写真(この写真も、200mmの望遠をつけた一眼レフで、絵本の読み手をやってくれた小学生の男の子が、レリーズを握りしめながら撮ってくれた一枚なのです)も、載せておきますので、笑ってやってください。

2007年4月28日 (土)

みずにうつる

Img_9710 二日続けて、きれいな夕焼けでした。空が真っ赤になるのは、同じなのだけれど、昨日は抜けるような青空がそのまま赤く落ちていくクリアな夕焼け。燃えるように赤い夕陽が沈んでいきました。一方、朝は土砂降りだった今日の夕焼けは、薄い雲をまとって、まるで赤い満月のような、赤紫の夕焼け。あたりまえのことなのだけれど、毎日、ちがうんですね。

 さて、今日の一枚は、夕陽にてらされたたんぼの水面です。

 風がない日には、水面にはそれはそれはきれいに、あたりの景色が映ります。ガスタンクの向こうの夕焼けを映すこのたんぼが緑の苗でいっぱいになるまで、あともうすこしです。

 あ、そうそう。

 明日はいよいよ、「えほんとともだち!なかよしフェスタ」です。13:30から、きらら青海のホールにて。連休まっただ中の日曜日、天気もよさそうですが、どこにもでかけないよという方は、ぜひ、お子さんを連れて、大画面で見る絵本を楽しみに来てください。お待ちしています。

2007年4月27日 (金)

能登がみえるよ

Img_9694 今日は、とてもきれいな夕焼けだったので、夕方少し仕事を抜け出して、職場の近くの丘にあがってみました。田んぼや、町や、向こうの灯台が見える夕陽。久しぶりの夕焼け撮影だなぁと思ってよく見てみると・・・水平線の向こうに、なんだか稜線のようなものが。

 寺泊あたりから海を見ると、向こうに佐渡がくっきり見えて、「あぁ、良寛さんと貞心尼との密会は手こぎの舟で大変だったろうなぁ」とか想像できるのだけど、糸魚川からの能登というのは、それよりももっと遙か彼方なのです。

 それだけに、久しぶりの空気の澄んだ夕焼けの中に能登をみつけて、ちょっとうれしい僕なのです。写真も、クリックして拡大していただくと、おそらく見えるのではないかと思うのだけれど。

 最近、新潟や長野の国道のあちらこちらの電光掲示板で、「能登方面通行OK」といった表示がされています。思えば、中越震災のときにも、「ヘンに遠慮したり自粛したりしないで、どんどん来て下さい。それがサポートになります」というお願いを、越後湯沢など周辺観光地の人たちがいっしょうけんめいしていました。

 ちょうど、GWで観光のひとたちはかき入れ時。国道の「ちゃんと行けます」表示が石川だけじゃなく、新潟や、長野まで(ということは、福井や、岐阜や、富山や、群馬や・・・でも表示されているんだろうな)ある。みんなですこしでもサポートしたいという気持ちのあらわれが、なんだかうれしい。能登のひとたち、がんばってください。僕もまた、のとじま水族館のあたらしいイルカプールに、コドモをつれていきますから。

2007年4月26日 (木)

繁殖

Img_9655 去年、切ったはずなのに、庭の端っこから山椒の葉が出てきてびっくりしたことがありました。ミントやローズマリーが増えて増えて困る・・・なんてことも。案外と、ハーブというのは、においのいい雑草なのかもしれないな、なんて思うことがあります。

 というわけで、今日お向かいさんと話をしながらふと足下を見ると、側溝に生えている雑草が・・・パセリ。

 なんでも、近くの鉢で作っていたそうなんだけど、いつのまにか飛んでいったらしく、抜いてもまた出てきてしまうのだとか。さすがに、地べただし、車やバイクが出入りして踏むところなので、食べられないけれど、それにしても、連中はタフです。

 とは言っても、そんな感想は人間だけが持つモノなのかもしれないね。だって、ペンペン草だろうが、ヨモギやタンポポだろうが、ドクダミだろうが、パセリだろうが、みんな同じで、ただ、「そういうところ」に生えているのを、僕らが見慣れているかどうかの違いだけなのだから。でも、こういうところに意外な草が生えてるのに気づくと、なんだかちょっと得した気分になります。なんでだろ。

2007年4月25日 (水)

留守番

Img_9637 毎年ゴールデンウィークの頃はこのあたりの田植えのピーク時期。そろそろ田んぼに入ってもう一度おこしたり、水を張ったりと、準備をするひとの姿をみかけるようになりました。

 写真は、厚田近辺の圃場整備がおわった田んぼのあたり。はられた水の上を、のんびりと鳥が泳いでいます。

 ひとが入って、田植え作業がはじまるまであとすこし。それまでは、彼らがお留守番なのです。

2007年4月24日 (火)

散る

Img_9640 そろそろどこの桜もすっかり葉桜になってしまいましたが、職場の前の一本桜はすこし遅れてようやく葉がではじめたばかりの散り盛り。

 そして、足下の蕗の葉っぱの上には、たくさんの花びらが落ちています。

2007年4月23日 (月)

花の向こうに

Img_9584_1000 ご近所の桜の名所というと、お隣上越市の高田公園が有名です。夜桜見物に近県からもたくさん集まってくるこの公園の夜桜露店も、22日まで。花もずいぶんと寂しくなってきていたのだけど、場所によってはまだまだきれいな花がたくさんありました。

 そんなわけで、夕方、花を透かして見る夕陽なのです。

2007年4月22日 (日)

いよいよ来週です

Img_9629 さて、私事で恐縮ですが・・・と言っても、そもそもこのブログは、私事しか書いてありませんね・・・僕は、月に一度、第二土曜日にきらら青海で開かれている「土よう子ども会」というところに顔を出しています。

 この会、子どもと一緒に絵本を読んだり、昔話を聞いたり、昔なつかしい遊びをしたりといった会で、メンバーの手作りと青海図書館のひとたちのサポートで、ずいぶんと続いている地味ながらも貴重な集まりなのです。

 で、この会が年に一度だけ、講座室ではなく、同じ建物内の「きららホール」で、ステージやスクリーンを使ってやるのが「絵本とともだち!なかよしフェスタ」。写真は画面に絵本の内容を映しながらのリハーサル。そして、今年の「本番」は、来週4/29です。

 会が続いているうちに、うれしいことも。

 かつてはこの会に遊びに来てくれていたちいさい子たちが、子どもを前に絵本を読んでくれるように。

 僕は、年を食った「ガキ大将」みたいなことに憧れて、ここの会に顔を出しているのかなと、最近思うことがあります。子ども引き連れて一緒になって「遊ぶ」みたいな楽しさ。大人と子どもじゃなくて、遊び仲間のようなやりとりで、この会では一緒に絵本を読んだりしたいななんて思ってしまう。そんな、ちっちゃいけれど、リスペクトに値する読み手も、しっかり現れてきている。それが、すごいな、と。

 とくに、小さいお子さんがいるお宅の方は、ぜひお越しください。お待ちしています。

Festa2007_1

2007年4月21日 (土)

今は僕らのもの

Img_9626 昨日の金曜日、まだ昼間の幼稚園や保育所のコドモたちも帰ってきていない時間帯、海浜公園のおおきな芝生には、人っ子一人いません。

 で、かわりにのんびりしているのは、鳥たち。

 木の上から芝生のところまで降りてきて、散歩したり、なにかをついばんだりとこの場を満喫しています。

 あと数時間して、子どもたちがやってくると、彼らはこそっと見えないところへと隠れてしまうのだけれど。

 そういえば、昨日の夕方には、青海の浜のすぐ近くにイルカが出没したという話を、海岸を散歩しているお年寄りの人たち数人が興奮気味に話してくれました。20頭くらいのイルカが岸から見えるところを西の方に向かい、田海川河口沖の定置網のところで引き返していくのが見えたとか。

 おかげで、翌日から海岸を歩く人が少し増えているみたいです。それ、見たかったなぁ。

2007年4月20日 (金)

手が届く桜

Img_9573 日頃あまり意識したことはないけれど、あらためて考えてみると、僕が住むあたりは、けっこうアップダウンの多い土地なのかもしれません。

 ちいさい頃に保育所から家へと脱走を企てたときも、中間地点にある上り坂で力尽きて先生につかまってしまったりしてました。

 というわけで、今日の1枚は、国道8号線の歩道から見下ろす須沢公民館近辺。僕がかつて通った保育園のあたりです。

 ここは、用水と細い道が国道の下を通っていて、用水の脇の大きな桜が、ちょうど国道の歩道の高さに花を咲かせています。

 若木の細い枝とちがって、大きな勢いのある桜の花が、ちょうど目の高さにたくさんある。そんな、なかなか優雅な場所なのです。

 今年は、ゆっくり見る時間がないうちに、半ば散ってしまいましたが、名残を惜しんで1枚。

2007年4月19日 (木)

くぐる

Img_9576 今日は、そろそろ盛りをすぎた、姫川さくら堤のトンネルです。

 ここは、背の高い古木ではなく、まだまだ若い木たちが並んでいます。10年ほど前に「記念に植えませんか?」と多くの人を募って植樹したものが、ようやくすこしかがみながら抜けていけるトンネルの大きさに育ちました。

 一部は、以前誰かが切ってしまう酷いいたずらもあったのだけれど。

 木々は、一本一本の木の足下に、植えられた年と名前が書いてあります。それを長めながら歩くと、一本一本に込められた思いのようなものを、おもわず想像してしまう。

 桜は、季節を区切り、仕切り直し、前を見つめ直すもの。これだけの数の「さぁ」が並んでいることに、僕は勇気づけられるのです。

2007年4月18日 (水)

食事中

Img_9556 今朝職場の駐車場に車を止めると、大事そうにクルミをくわえたカラスがやってきて、車の通りそうなところに置いてみたり、しばらく通らないのでまた戻ってきてくわえて持っていったりと、なかなかいじらしい動きをしていました。

 クルミ自体はもう「彼」のもの。だけど、割れなければ食べられないわけで、だから、カラスは賢くなるわけですね。

 結局朝はそのまま職場へと入ってしまったのですが、お昼頃に用があって外出したら、また同じような場所でカラスがクルミをくわえてます。まさか、同じヤツがおなじクルミをずっと何時間も抱えてたわけじゃないんだろうけど、おもしろいので、一度不意打ちするように近づいて、クルミを置いたまま逃げてもらっちゃいました。で、ごりっと足で踏んで、クルミを割ってから、そのまま知らん顔で立ち去ると・・・首をひょこひょこさせ、こちらをうかがいながら、すこしずつヤツは寄ってきます。目が合うと「ぼかぁ、知らないよ」ってな感じで目をそらすんだけれど、こちらが反対側を向くと、またすこしずつやってくる。そして、無事クルミにたどりつくと、しっかり足で押さえながら、ついばみはじめました。

 ここはちょうど、新しい市道やら、よくあふれる川の拡幅やらの工事で、一日中人の出入りが多くて、ちょっとうるさいところ。鳥はけっこう敏感だから、ふつうだったらこんなやりとりできないのだけど、カラスも人や物音に慣れきってるから、こんな感じなのかな。そういえば、東京で、ゴミ箱をあさるカラスが近くにいたのでじっと見たら、至近距離にもかかわらず逃げないで逆に威嚇されたなんてこともあったし、人がおおいところほど、ヤツらは人を怖がらないで暮らしてるんだなぁと実感したのを思い出しました。

 しかし、今って、クルミのシーズンなんでしょうか。

2007年4月17日 (火)

ご神木

Img_9542 先週の日曜日は、田海の山添神社の春のお祭り。のぼりや吹き流しが立つ、お祭り前の神社を歩いてきました。

 ここは、あまり広くない神社だけれど、道路に広く張り出す桜が毎年見事に咲きます。で、今日の1枚は、桜の木の下から、大きなご神木を透かして見上げたものを。

 こういう、ムラの小さなお祭りを見ると、すこしうらやましく思ってしまいます。

 うちは、かつてとある工場の拡張にともなって閉鎖された社宅から出て、今の場所に家を建てました。もうそろそろ来て40年ほどになります。うちがあるあたりは、元々住んでいた人たちよりも、その「社宅縮小時」に引っ越してきた「ニューカマー」、そして、さらに最近田んぼだった場所に家をたてて引っ越してきた「新・ニューカマー」の2世代ニューカマーの方が多くなってしまったくらい。でも、お祭りとか、消防団とか、そういうところへは、声がかからない。人が足りないという声は聞こえてくるんですけどね。

 確かに、仕事が忙しい中、消防団の仕事に呼ばれていく同僚を見たりすると、声がかかったらかかったで困ると思う部分もある。でも、声がかからないというところに、一抹の寂しさを感じてしまうのです。

 祭りって観光として見に行くのではなく、やっぱり、「おらが祭り」として、中に入っていくほうが、「!」だよね。そう思いながら、近所のちいさいお祭りを、ちょっと寂しく見てしまう僕なのです。

2007年4月16日 (月)

自画像

Img_9543 山添神社の桜が見事だったので、写真を撮りに行こうとおもって、近くに車を止めて出てきたら、水路でなかよく泳ぐ二羽の姿。ほほえましかったので一枚撮ってみましたが、しっかり自分の影も入っていました。なので、影法師だけの自画像ということで載せておきます。

 夕方の低い太陽のおかげで、だいぶん縦横比が補正されて、体型がカバーされています。ありがたや、夕陽。

2007年4月15日 (日)

通学路

Img_95441_1 青海小学校は、小高い丘の上にあります。通うときには、ただ歩くだけですが、体育の時間など、走るときにアップダウンがあるのでキツい。だから、隣の田沢小だった僕は、話をきくたびに、青小じゃなくてよかったとホッとしたもんでした。

 でも、そのあと、全員が集まってくる町内唯一の中学校、青海中の体育では、同じようにこのアップダウンコースを走らされ、青小出身者に「俺たちはココ慣れてるから」なんてバカにされたりもすることになった、運動音痴なワタクシなのです。

 さて。

 この青小へと続く坂道、今の時期は、桜の花がトンネルをつくります。昨日あたりだと、もう上の方は散りはじめているけれど、下の方は風に花びらが流されて、桜吹雪のようになるなかなかいい感じ。時折通りかかった人が、カメラを向けていきます。

 昨日の強風でも、びくともしなかった桜の木もけっこうあって、「あぁ、まだ桜の盛りはもう少し先なのかも」と思わせた糸魚川だけど、ここの桜はちょっとはやめなのかもしれません。

2007年4月14日 (土)

投げ岩と鬼蹴り岩

Img_9529 今日は第二土曜日。前にも紹介したことがありましたが、「土よう子ども会」の日。うちの家族も、きらら青海にいってきました。

 絵本を読んだり、工作して遊んだり、手遊びをしたりといった、幼児から小学生くらいまでの子のための会ですが、そのなかの僕の楽しみの一つは、とある先生が身振りてぶり入りで話してくれる、地元の昔話。

 今日は、親不知に伝わる「投げ岩と鬼蹴り岩」のお話でした。

 お話については、あちこちで紹介されているので(青海出身で今は離れておられるだいぶお年の方ががんばって作っておられる親不知紹介サイトをひとつご紹介します)そちらを見ていただくとして、話の中に出てくる「鬼と大国主命が投げ比べをした石」ってどれだ?ということで、会がおわってからそのまま車を走らせて、親不知まで行ってみました。

最近は、秒速20mの風が吹くと、事故防止のために電車を止めてしまうのだそうで、今日も特急がとまらないはずの親不知駅に北越号が停車中。そんな中なので、岩も波がざっぱーん。まるで、冬のような光景になっていました。

 それにしても、あらためて見てみると、(あたりまえといえばあたりまえなのだけれど)人が投げられる大きさではない。昔の人が、自分たちがどうにもできない強い力を「鬼」になぞらえたとき、それに対抗するための神と人の中間ような人たちにも、強い強い力を持ってほしいと願っていたのが伝わってきます。大国主命は全国あちこちに伝説を残す人ですが、たとえば弘法大師さんはこの地ですべての芋を食べられない芋に変えてしまったという伝説は持つものの、さすがに山のような岩をまるごと投げたなんて伝説は持っていません。時代の差なのでしょうが、口伝えの伝説ができあがっていく上での、この時代差。なんだかこの差は面白いです。

2007年4月13日 (金)

TUNNEL

Img_9520 職業柄、よく「トンネルを張る」なんて話をしています。土木関係の人だと、トンネルは掘るものだし、普通の人にとっては、くぐったり通ったりするもの。でも、僕らにとっては、離れた場所の間でデータ通信をするためにつくる仕組みのひとつなので、こんな言い方をしたりします。

 さて、写真は、市役所前から、ついこのあいだけんか祭りが終わったばかりの一の宮の神社へと続く参堂の桜。まさに、トンネルになっています。

 もう少しして、散り始めた時期に通ると、またきれいなんだよね。

 「桜のトンネル」がきれいな場所というと、青海小学校へと上っていく坂道や、姫川堤、森林公園への坂道など..。ほかの場所も、そのうち撮ってきてここで紹介しますね。

 さて。本業の話。TUNNELをはってVPNをつなぐというのは、要は離れた場所にネットワークを延ばすということ。本店と支店とか、事務所と作業所とか。同じ場所にいるのであれば、たとえば「このExcelファイルを開いて、日報打ち込んでおいてね」で済むのに、それが「線がつながっていない」ためにできなくて、違う方法が必要になったりしていたのだけれど、仮想的に離れた場所のネットワークをつなぐVPNの仕組みが一般的になってきたことで、この制限がだいぶ緩和されてきています。問題は、十分に速いインターネット(ではなくてもいいのだけれど、維持コストが安い)光などの通信回線がその場所に引き込めるかどうかということ。

 一時期ほどではないですが、CATVだ、Bフレッツだといろいろ話が出ている市内の情報インフラ整備に、主には企業利用で考えられるこのVPNのための回線の使い勝手といった面の視点があまり見えてこないのが、自分にとっては不安です。毎月数十万円のコストを投下しなくても、市内各所の社内LANをきちんとつなぐことができるような仕組み。それに配慮されていない仕組みが、糸魚川のような田舎で、行政が関与する形で整備されると、ほかの業者が参入してこなくなって(それだけのマーケットがないので)結果的に実現不可能になってしまうという危険もあります。そして、それは、企業誘致などの面では、けっこう大きなデメリットではないかと、僕は思うのです。

2007年4月12日 (木)

夢のディーンドライブ

Img_95051

 駐車場のすぐ横の電柱。重要配線が集まっているせいか、倒れないようにということか、ワイヤーが何本かかけられています。

 このワイヤーのうち1本に、つるを絡ませて猛烈に空を目指している草。これを見て、 ふと思い出したのは、「反重力装置」として1956年にアメリカで特許登録された、ディーンドライブなる装置でした。

 スイッチを入れると、「重力に逆らって」どんどんと自分自身を上に押し上げていくという、偏重心おもりを組み合わせたこの装置、実は単なる柱上りおもちゃのようなもので、磁石がすいつく鉄の柱の上まで上ってしまったら、それより上にはいけないものでした。つまり、「反重力」でもなんでもないインチキでした。

 最近、岩手県議会で堂々とUFOの来訪対策について質問した、ザ・グレート・サスケ元県議が知事選で落選していましたが(しかし、限られた質問時間しかない中、あえてこういうことに質問機会を浪費するような感覚の持ち主が行政問題の解決に当たることができるとは到底思えないので、とりあえず安心(笑))、こういった超科学やUFOものの話、うさんくささ一杯なのだけれど、きっとやっているひとは、壮大なロマンを感じていたりするのでしょうね。

 あともう数mのびてしまえば、もうそこまで。彼がからまっているのは、大木ではなく、あるところでぷつんとなくなってしまうただのワイヤー。そこまでしか上れないのは、柱の高さまでしか上れないディーンドライブとなにもかわらないのだけれど、きっと、もっともっと、空たかくまで、上っていけると、ヤツは思いながらいっぱいに陽をあびているんじゃないのかな。そんなことを思ったひとときなのでした

2007年4月11日 (水)

そろそろ満開

Img_9496_1000 今日は、職場のすぐ近くの桜を、お昼に撮ってきました。

 それにしても、今の時期になると感じるのは、本当に町中桜の木なんだなということ。もしかしたら、普段見ている「冬に葉のない街路樹」って、半分以上桜なんじゃないかと思うくらい。

 そして、あたりまえのことなのだけれど、桜は、ある日を境にして、スイッチを入れたように咲くわけではなくて、ご近所でもはやいところもあれば、遅いところもある。そんなところに、地べたの力とか、日当たりとか、風の冷たさの差は、ホントにどこにでもあるんだななんてことを、いまさらながらに気づかされたりします。

 日頃僕らが「あたたかいところだなぁ」と思っているところが遅くて、逆に、あれっと思うようなところがさっさと咲いていたりもするので、植物には植物の都合があるんだなと感心したりして。そういうことを考えたりするのは、仕事がつまっているときには、いい気分転換になったりもします。

 早じまいして、夜桜を撮りに行きたい・・・が、なかなか忙しいここしばらくなのです。

2007年4月10日 (火)

赤いろうそく

Img_9479_1000 お隣上越市は、「赤いろうそくと人魚」の小川未明のゆかりの地・・・なんてこととはあまり関係なく、姫川港西埠頭のさきっぽにある灯台は、いつもなんだか赤いろうそくのように見えてしまいます。

 今日の1枚は、美山公園からの坂をほんの少し下って、北陸自動車道の上をわたる橋のあたりから海を見たもの。黄砂ですこしかすんだ向こう、ここにも、例の「赤いろうそく」が写っています。

 海が見える。それは、海のすぐ近くに住む僕にとっては、とてもあたりまえのこと。だから、海が見えたからといって、とくになにも思わないのだけれど、山のなかで、突然海がのぞくと、なんだかあっと思う。そして、美山公園から帰る途中、視界がぱっとひらけたとたんに、まっすぐの道、眼下に糸魚川のまちがあり、海や、灯台や、今姫川港から出て行った船も見えたりすると、なんとなくいつも「!」と思う。

 今度、もうすこし空気の澄んだ時期の青空の日に、同じ場所でもう一回撮って、ここに載せたいと思います。

2007年4月 9日 (月)

第三のアルビ

Img_9476 昼間移動中に見かけた、アルビレックス新潟のチームバスです。

 Jリーグ(J1)に所属するサッカーチームがよく知られていますが、けっこう強いバスケットボールチームもあり、そして今年からは北信越BCリーグという地域プロ野球リーグに属した野球チームも加わりました。

 このバスは、バスケットと野球の兼用チームバスのようです。

 今日は、美山公園でオープン戦。通りかかったときには、桜が咲く球場入り口で設営の真っ最中でした。

 新潟にできるプロスポーツチームが全部「アルビレックス」というのは、個人的にはかなり気に入っている点です。

 いつぞや近鉄バファローズが「消滅」したときに強く感じたのは、ファンが自分のひいきチームに感じる「愛」は、ある種の幻想だということ。自分は、かなり熱狂的な中日ドラゴンズのファンなのだけど、たとえば今の全選手が他のチームに移籍したとして、そのチームのことを好きになるかと問われれば、ちょっと考え込んでしまいます。逆に、好きなチームのメンバーであれば、なんの実績も(そして、その時点ではまだ魅力も)ない選手だったとしても、けっこう愛着を持って見てしまう。そして、どこか「!」なところを見つけ、好きになっていくのでしょう。そういう愛着を「幻想」と言い切ってしまうのは多少の無理もある気がしますが、でもなお、なんの前提条件もなく、12のチームが突然できて、そのメンバーが今のプロ野球12球団のメンバーだったとして、自分が中日ファンになるかどうかといえば、それはわからない。それだけに、ファンが愛している「チーム」というものを解体してしまったとすると、そのチームが持っている財産価値は極端に損なわれてしまう。それを、近鉄やオリックスの経営陣はきちんと理解していなかったと思うのです。たとえば、磯部やノリ、岩隈もオリックスに集まって、近鉄とオリックスの主力が集まるオールスターチームを組むことができたとしても、それはすでに、近鉄でもなければ、オリックスでもないわけですから。

 ・・・話しがずいぶんと脱線しました。

 だからこそ、プロチームは、自分たちのチームの戦力整備と同じくらい、ファンが自分たちに対して感じてくれる「愛着」部分を大切にしなければいけない。それが、自らの(金銭的に換算した)価値を高めるものでもあるわけですから。

 ならば、より「新潟」という記号に強く結びつく方が、いいに決まっています。糸魚川がなんでもヒスイに結びつけるように(笑)、新潟のプロスポーツが、みんな「アルビレックス」なのは、ファンにとっての強いよりどころを育てていくのではないか。そう思うのです。

 ・・・とはいえ、糸魚川は新潟の西端。今ひとつ、僕自身は「アルビレックス」に対しての愛着はもてずにいるのですが(笑)。

2007年4月 8日 (日)

Sunset

Img_9421 家に戻る道すがら空を見ると、夕焼けがオレンジではなく、紫がかった色。

 水平線近くに厚い雲があったこともあり、4時過ぎに一度雲の上にはいっていくときには見事なオレンジだった太陽も、もう一度水平線近くに顔を出した時には、色をかえていました。

 こういった色は、日が沈んだあと、だんだんと漆黒に落ちている途中でなったりはするけど、日が沈む前から紫・ピンクといった青の入った色になる日もあるんだなぁなどと思いながら、1枚撮ってきました。

 知識として知っていることというのは頭の中に「文字」として認識されているという感じがします。それだけに、些細なことながら、「紫の夕焼け」のように、そういったものとちょっとずれる絵を見るのは、体験の妙味のようなものを思い出させてくれますね。ほんと、些細なことではあるのだけれど。

 さて、今日は桜を見に行ってみようかな。

2007年4月 7日 (土)

空を見上げて

Img_9404 車を少しメンテナンスしてもらうことになり、30分ほどひまつぶし。久しぶりに車では通れないような路地をうろうろしながら、市民会館の方まで歩いていきました。

 そういえば、昔はこういった、人の家の裏とか境界の塀の上とか、そういったところを通っていくのが大好きで、それが小学校の頃の冒険だったように思います。今やると、ただの不法侵入になっちゃいますが。ましてや、カメラぶらさげてなんて、ヘンな人にしか見えない(笑)。

 でも、「表通り」の小さな路地も、歩いていくと、あるんですよね。いろんなもの。庭木がきれいだったり、それを開放してくれているポケットパーク的なお庭があったり、そろそろツバメがやってきていたり、ふるい趣のある家があったり、「へ、こんなところに?」って感じで妙に前衛的なデザインの家や、ペットOKを外観でアピールしているアパートがあったり。

 なにより、立ち止まれるというのが、いい。路地散歩は、なかなか楽しいです。あとは、それができる時間が確保できるといいのだけど。

 ちなみに、この桜は市民会館のすぐ前の桜。満開にはまだはやいですが、ずいぶんと開いています。真上を見上げながら撮った1枚。どうでしょうか。

2007年4月 6日 (金)

出てきた

Img_9400 写真だけ見ると、ずいぶん広い場所のようですが、実は、市役所のすぐちかく、白嶺高校へ行く途中あたりです。

 出てきたのは、平安時代頃のものと思われる遺跡。「正倉」と呼ばれる、古代律令時代の税の倉庫ではないかと考えられていて、そうだとすれば、新潟県では初の事例とのこと。

 市役所のサイトによると、明日4/8には現地で説明会もあるそうです。

 お近くで興味をお持ちの方は、ぜひ。

 

2007年4月 5日 (木)

おつかれさま

Img_9380_1 南押上に開通した道を、東小学校の横を通り抜けて行き止まりまで走ってみました。新幹線にひっかかってしまうのか、本屋さんも引っ越し先をこの沿線に建てている真っ最中。そして、行き止まりは地域振興局すぐ裏でした。

 ここで車を止めてみてみると、車庫に並んでいるのは、役目を終えた除雪車たち。今年は、待機ばかりで、実際に働くことが少なかったであろう除雪車だけど、でも、いざ降ったときに、ないというわけにもいかないし、来年もまた、お世話になるんだろうなとも思います。

 温暖化といっても、一昨年暮れから去年にかけての冬は近年にない大雪だったように、単に温かくなるということではなく、海面蒸発量の増加に伴う、「気象現象がパワフルになる」という面が強いという話を聞いたことがあります。

 蒸気はタービンを回してSLも走らせれば、原発の中で発電もするわけですから(笑)、そのパワーがどこに向かうのか。それが、ある場所をあたためる方向に向かえば気温はあがるし、水蒸気量が増えることで降水量が増えるという方向で、たとえば豪雪もある。そんな話だったのですが、それはすなわち「気象の揺れの幅が大きくなる」ということ。だとすれば、除雪車が先シーズン以上に大活躍する年だって、出てくるのかもしれないな。

 話は大げさですが、あたたかい日に甲羅干しでもするように外にならべてある除雪車には、先シーズンのような年であれ、今年であれ、「おつかれさま」なのです。一緒に待機して、雪に備えてくれた除雪の人たちにも。

2007年4月 4日 (水)

西武ドーム

Img_9377 とは今は言わずに、昨年まではインボイスドーム。そして、今年からはグッドウィルドームでしたっけ。

 昨日の夕方の西の空を見て、ふと西武のホームスタジアムの無理やりな屋根のことを思い出してしまいました。

 全天に広がるねずみ色の厚い雲。でも、海岸線にわたってすこしだけ雲は切れていて、そこから夕焼けの色がのぞいている。あの感じが、10月の寒風吹きすさぶ中見た、数年前の日本シリーズのようだな、と。

 このあと、雨がひどくなり、海岸線の切れ間もなくなってしまって、さらになんと、おそらくは今年最後の雪らしきものまでちらちらと。国道の高速道路情報板にも「能生IC~朝日IC雪注意」の表示。ただ、この寒気は北方の高気圧がもたらす冬型のものではなく、局所的にできた低気圧がもたらしたもの。確実に、冬のかたちは遠のきつつあります。

2007年4月 3日 (火)

雨上がり

Img_9371 黄砂舞い散る日曜日から一転、月・火と降ったり止んだりの天気が続いています。でも、雨はしっかり空気中の黄砂を洗い流してしまったようで、ずいぶんと曇った感じは取れてきました。

 そして、ようやく市内の桜も開いてきたようです。今日の桜は、市役所前のもの。開いている花はちらほらですが、いわゆる「開花宣言」程度には開いているようです。週末くらいから、花見もできるようになるんでしょうか。

 花がたっぷり水を含んで、下向きにつぼんでいるこの姿。でも、数時間後には、もうすこし上向きに、開いた花を見せてくれているのかもしれません。

 帰りに寄ってみよう。

2007年4月 2日 (月)

大糸線・夕景

Img_9313 夕方、糸魚川駅から出て行った大糸線です。

 今日は、写真だけ(笑)。

2007年4月 1日 (日)

工房

Img_9348_1000 勝手な思いこみとして、「遺跡は山の中とか、人里離れた場所にある」というものがあると思うのですが、ウチの近所には、竪穴住居の跡がしっかり住宅街の中、飲み屋の隣に残っていて、そのうち一つが復元されて公園のようになっています。

 田海川のすぐ横のこの寺地遺跡、竪穴式住居の中にもぐりこんで遊んだりもできるので、コドモのお気に入りの場所のひとつ。コドモと一緒になって、時々カミさんも中にもぐって遊んだりしているようです(笑)。

 この住居は、どうも翡翠の加工場所だったらしい。いわば、工房だったわけで、ここに済んでいた人は、職人さんだったんでしょうか。昔から人が住んでいる場所というのは、今目の前に映るものを昔の人も見たのかななんてことを勝手に想像するのが、楽しい。実際には、それから長い時間を経ているわけで、目の前の木々とかも、地形さえもちがったのかもしれないし、植物なんて、そもそも日本に渡来してない時代かもしれない。だから、想像もできないくらい違うのだろうけれど。そのころ、春に見て、きれいだなぁと思った花って、なんだのだろう。ソメイヨシノ登場よりも数千年も昔のお話。そんな想像もまた、楽しいのです。

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