びゅううん
ウチが建っているあたりは、昔広い砂原で、「あんな風の強いところの角地なんて、いやだ」といろんな人がいったせいで、めでたく我が家が建つことになったいわくつきの場所。今では、周りに家もたくさん建ちましたが、古くからの家はどこも、家の周りをぐるりと囲むコンクリートの塀があります。
そして、浜の方に歩いていくと、松を並べた防風林があるのです。
しばらく前に、県がまちといっしょに海岸近くを海浜公園として整備したので、そのときだいぶ防風林は雰囲気がかわりました。あらためて植えられたもののなかには、まだまだ小さいものもあります。というわけで、今日のは防風林のいちばんはしっこに植えてある細い松数本です。
常に、海からの風にさらされている。そして、林の真ん中なら一人で全部その風を請け負わなくても、まわりで分け合えばいいけれど、ここはもうもろに風を引き受けなければいけない。倒れないように、ロープでしばったりしてはありますが、ものの見事にみんな一方向に曲がって育っていってしまいました。
これだけの力がある海風というのもすごいけど、これだけの風にさらされてなお、枯れもせず倒れもしないで、まがったままぼーっと立っているコイツらも、なかなかすごいやつらだな。そんなことを思った、つかのまの晴れの散歩。
そして、海が光ったと思ったら、あっという間に空がくらくなり、雪ではなく、雨が降ってきました。雨が降るというのは、あたたかい証でもある。なんだか、不思議な冬です。
« あえて思う「新幹線のこと」 | トップページ | 海を見つめる目 »
コメント