雨の通り道
今朝は雨が降っています。こうなると、傘がないと外を歩けない・・・わけではなくて、田舎の人間はみんな、車で移動。ドアtoドアなので、実は街の人たちよりもずっと歩きません。
ただ、もちろんどこへ行くにも車という人ばかりではないので、そんなときにうれしいのが、この雁木道。家の軒先をつなげてアーケードみたいにしたものです。そして、雪が降ると、雨よりももっと、この雁木道がうれしくなります。
よく「アーケードみたい」と言われる雁木道。でも、雁木とアーケードの最大の違いはというと「誰のもので誰が作るのか」というところ。
アーケードは、共有地をみんなで(市だったり、商店街だったり・・・)整備して作ります。その一方、雁木道というのは、(基本的には)「その家の軒先」でしかありません。つまり、その家の人の持ち物であるということ。みんながとおる場所にある家の人みんなが、軒先を長くつくって、通りやすいように便宜をはかる、互助システムから生まれたもの。だから、古くからの雁木みちは、屋根の高さや色がまちまちだったり、突然一部切れたりなんてこともあります。
上越市では、外部の力も取り込んで、けっこう積極的に保存をめざしているようですが、糸魚川では、表通りは商店街のみなさんの共同事業として、木を使ったあたたかみのあるものに一新。それにともなって、今日の写真が紹介3つめの「八福神」や絵馬なんかも置かれるようになった。
でも、この雁木のスピリッツっていうのは、なんでもエラいひとにおんぶにだっこしないで、自分たちで自分たちのことを決めていく、そんな雪国の強さの表れなのではないかとも思います。
今日の写真の「八福神」は、その強さで周りを震え上がらせるけれども、実は慈悲にあふれる存在とも言われる毘沙門天。これって、雪国の強さを象徴する神様なのかもしれないな、などとも思うのです。
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