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2006年11月16日 (木)

干す!

Img_6960  そういえば、僕が小さい頃、秋の遊びの定番は、刈り取った稲を干してあるはさ場を秘密基地に見立てて、いろんながらくたを持ち込んで遊ぶことでした。稲の天日干しは、場所によってやりかたが違うみたいで、ウチのあたりは、何段にもして、壁のようにするのだけど、それがかくれがとしては、ちょうどいいわけで。

 コンバインの登場とともに、稲の天日干しはすっかり減ってしまって、昔は秋になればあちこちにあった秘密基地予定地も、すっかり見かけなくなってしまいました。おかげで、今車を置かせてもらっている場所が借りられているのだけれど(感謝)。

 そして、稲を干す季節が終わると、そのあとの大物はといえば、大根。タクアンを漬けるために、大根を何本かしばって、稲の時と同じように、干していくわけです。

 ウチも、昔は漬けてました。それも、200本とか!。もちろん売るわけではなくて、自家用で。ウチで漬けたタクアンは、糠に柿の皮のほんのりした甘さと、茄子の葉で少し加えた色。だから、はじめて買ったタクアンを食べたときに(そう、中学校に入るくらいまで、タクアンって、買ったことなかったのです)、あまりの甘さにびっくりしたっけ。干したタクアンは、より柔らかくするために、みんなで手で揉んでから、つけ込み。この揉む作業はまだ小学生だった僕や弟もかりだされて、みんなで半日かけてやったっけ。農家じゃないウチにして、唯一の「一家の農作業」みたいなものだったのかもしれません。

 今は、もう干してある大根も売っているので、家で漬ける人でも、干す人は少なくなりました。そもそも、冬でも野菜がいつでも買えるようになった今、年の暮れに「越冬野菜」を買ったり、大量に漬け物を仕込んだりといったことも、不要になったのかもしれない。

 でも、やっぱり、家の味がいいから、干す人って、いるんですよね。写真は、ご近所の車庫の上の手すりの様子。なんだか、ちょっとうらやましくなってしまいました。

 それにしても。

 別に、「お年寄り」でもなんでもない僕が、それでもなお「越冬野菜」とか、冬に野菜が買いにくくなるとか、そういう記憶をちゃんと持っているあたり、あまりかわったという自覚症状のないここ20年くらいも、けっこう変化って、あるんですね。書いていて、自分にびっくりしてしまった、僕なのでありました。

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